CAみずきです。
今回の私たち桜庭母子の旅のテーマは、「一流の舞台芸術のパフォーマンスを、お財布に優しい価格で、できるだけたくさん観ること」でした。
初めに行ったロシアでは、サンクトペテルブルクとモスクワで、バレエ、クラシックコンサート、オペラと、世界に名だたる素晴らしい芸術を日本では考えられないようなリーズナブルな価格で毎日楽しむことができました。
そして、いよいよ期待のリガにやってきました。
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ラトビア国立オペラ座(国立歌劇場)
ぜひHP↑をのぞいてみてください。
運河そばの美しい緑地帯の中にある19世紀後半に建てられたネオクラシック様式の白亜の劇場は、大ホールが1240の観客席と150の立見席があります。
また、2001年に新しく増築された小ホールは300席を有します。



豪華な金の内装やシャンデリアは芸術の館にふさわしく、とても優雅な気分になれます。
ちょっぴりお洒落をして出かけたら、きっと素敵な夜になりますよ(^^)
私たちは、大ホールでバレエ「ライモンダ」を観ました。
規模としては1000席あまりの劇場はむしろ小さいものだと思いますが、その大きさ加減がどの席からでも遠すぎず、とても良い感じでした。


↑HPより、バレエの『ジゼル』と、オペラ『フィガロの結婚』
オペラ座所属のオペラ団が創立されたのは1912年、バレエ団は1919年で、1世紀の歴史があり、どちらも演出、パフォーマンスともにレベルが高いと評判です。
HPでスケジュールを見ていただければわかりますが、オペラ、バレエをとり混ぜて、日替わりの演目なので、短期間の滞在でも、複数種類の舞台を楽しむことができるのが強みだと思います。
建築当初はドイツ語公演を行う都市劇場として建てられました。
こちらの劇場が建つ前ではありますが、ドイツ植民地時代の1837年~1839年の間、リヒャルト・ワーグナーがリガで音楽監督をしていた縁で、オペラでは彼の作品である「ニーベルングの指輪」「さまよえるオランダ人」などの斬新な演出は評価が高いそうです。
定評ある演目は、オペラ「アイーダ」、「ラ・トラヴィアータ」「スペードの女王」など、
バレエでは「白鳥の湖」「ジゼル」「コッペリア」など、有名どころが目白押しです。
そして、ラトビア国立バレエ団では、2012年にソリストの部門でガーゼ賞を受賞された日本人バレリーナの三宅佑佳さんも活躍されています。
…という情報を得たので、「ライモンダ」を見ている間も、あ、あのダンサーは日本人かしら?三宅さんかしら?と応援したくて勝手に気にしていましたが、舞台ではメイクが派手なためよくわかりませんでした。プログラムを買わなくては駄目でしたね笑。
とにかく、同じ日本人が異国で活躍しているというのは誇らしいものです。
日本国内で見る時より、価格の関係でずっと近くからバレエを見ることができ、感じたことは、近い分だけ本当にダンサーのエネルギーが熱く感じられること、バレエダンサーというのは、ただ踊っているのではなく、全身で感情を表現する役者であり芸術家だということでした。ぜひ、あなたにも間近で体感していただきたいと思います。
オペラ座のチケットの取り方
チケットは前売り券、当日券ともオペラ座で購入できますが、行くことが決まっていれば、インターネットで事前にHP(www.opera.lv)にアクセスし、購入しておくのが良いでしょう。
ラトビア人にはオペラやバレエが身近な娯楽なので、人気の演目は売切れてしまうことがあります。
観たい日付をクリックすると、その日の演目を示したページに飛びます。BUYをクリックすると、空いている席が示され、希望の席にカーソルを合わせると、選んだ席から舞台がどのように見えるかのシミュレーション画像を見ることができ、確認しながらチケットを買うことができます。
値段も、演目によっても違いますが、例えば2017年10月のオペラ「フィガロの結婚」ですとなんと5ユーロから最高でも30ユーロ。なんてお財布にやさしい!
ラトビアではオペラやバレエの舞台芸術は、とても身近な娯楽なんですね。羨ましすぎます。
演目や、座席によっては幼児も連れて入ることが可能なようです。
また、私たちも質問があって、オペラ座に直接eメールで質問してみましたところ、すぐに返信がありましたので、わからないことがあれば聞いてみるのが良いでしょう。
インターネットで購入した場合は、バウチャーを印刷して、当日持参しましょう。
オペラ・バレエのシーズンには注意。
ただ、オペラ・バレエの本格的なシーズンは10月~5月。
シーズン終わりの6月には毎年、オペラフェスティバルが10日間ほど開催され、7月は、ガイドツアーのみとなります。8,9月はお休みの日が多いので、注意が必要です。
ガイドツアーでステージに立ってみよう(7月)
7月は舞台がお休みになりますので、HPか、現地入口左手のチケット売り場の窓口申し込みで、劇場のバックステージツアーに参加することができます。8ユーロくらい。
奥行きのある背景を決める大道具や、身の回りの小道具、そして大人数が舞台に上がり縦横無尽に動いて歌い踊るため、観客が思うより奥行きがあって広いステージから観客席をながめる体験ができますし、オペラやバレエの総合芸術を陰で支えるオーケストラのピットなども見られるので、貴重な体験になるのではないでしょうか。
リガ大聖堂(ドゥァムス)Rigas Domsのコンサート
http://www.doms.lv/index/?lang=eng


旧市街の北側にある教会で、1211年に僧正アルベルトが建設を始め、その後何度も増改築がなされて18世紀の後半に現在の姿になったため、ロマネスクからバロックに至るいろいろな建築スタイルが混在しています。
別ページで建物についてはまたアップしますが、6718本ものパイプを持つ、1883年建造のパイプオルガンが素晴らしいことと、たくさんの美しいステンドグラスで高い名声を誇っています。
夏季は日曜日以外、毎日12時からオルガンのショートコンサートが行われます。
チケットは10ユーロ(2017年7月現在)
また、毎晩7時からもオーケストラやオルガンのコンサートがあります。
こちらは席によって10、15、20ユーロと種類があるようです。
詳しいプログラムはHPをご覧ください。
私たちが行った時には、ちょうど12時にシンデレラのように席に滑り込みセーフ。
何の予想も予断もなく、ただ、間に合った~と息を弾ませて席に着くと、すぐに大音量でパイプオルガンが鳴り出してビックリ!それも、な、なんと、
「♪タラリ~!鼻から牛乳~!!♪」
OMG!、失礼しましたm(==)m。でも、多くの日本人の方はお分かりになるでしょう、
この曲は、かの大バッハの「トッカータとフーガ ニ短調」で、神に捧げられた、ほんとうに厳粛で高邁な曲なのに、嘉門達夫さんがあのふざけた歌詞をつけたばかりに、まじめに聴こうとしてもこの歌詞が浮かんでしまう、いまいましさ!(怒)
で、一瞬母と顔を見合わせて、牛乳どころか、まさに鼻血が出そうな気がしたものですが、どちらにせよ、そのとんでもない歌詞は初めのところしかないので、冒頭の部分で唖然とてしまった後は、気を取り直して素晴らしい演奏に聞き入ったものでした…。
コンサート自体は、日替わりで、昼はパイプオルガン、夜はオーケストラなどその他の楽器も登場して曲目もいろいろなようです。 天井が高くステンドグラスも美しい礼拝堂の中で厳粛に聴く音楽は、心を洗い清めてくれるようで、私たちの旅で体験した中でも超おすすめです。
大ギルド・コンサートホール
http://lnso.lv/en/concerts/


リガの経済を牛耳ってきた大ギルドの会館です。
こちらには国立交響楽団のコンサートホールが入居しています。
オーケストラのコンサートや、各楽器のソロリサイタル、合唱団との共演などのプログラムが見え、時間の都合が合えば聴きに行きたかったのですが、今回は残念でした。
1854年に現在の建物に改築されましたが、建物内には14世紀の歴史的な「ミュンステルのホール」が保存されているそうで、見学だけでも入場できます。
ラトビアミュージック・アカデミーでリサイタルを聴く


中央市場近くの観光案内所を通りかかったとき、空いた時間で行ける小さいリサイタルかコンサートはないかな、と探して、ミュージック・アカデミーで母の好きなチェロのリサイタルがあるということを知ったので、急いで行きました。(場所は、リガ駅近く)
リガに来る前に、ロシアのモスクワで聴いた、チャイコフスキー記念モスクワ音楽院(コンセルヴァト―リア)のオーケストラの演奏があまりに素晴らしかったので、同じような音楽学校だろうかと考えて、行ってみました。
印象的な古い建物の入り口でいくばくかの入場料を払って、通されたのは音楽学校の小さな明るい教室で、こちらはオーケストラではなく、若い男性チェリストのソロリサイタルでした。粗削りではありますが情熱的な小品を聴くことができました。
とても家庭的なリサイタルで、あたたかな気持ちになった午後のひとときでした。
日替わりでいろいろなコンサートが行われるようですので、興味がおありになる方は、時間に余裕があれば立ち寄ってみてはいかがでしょうか。